エクソソームは がん細胞と密接に関わっています

exosome

エクソソームは
私たちの体を構成している
細胞一つ一つが分泌する
とても小さい袋状の物質です。

どれくらい小さいかと言うと
ナノメーターサイズとなります。

エクソソームの大きさ

実際には約40〜200ナノメータ程度
それよりも少し大きいサイズのものも
まとめて
「細胞外小胞と呼ばれる」こともあります。

ナノメーターとは
1ミリの1000分の1がマイクロメーター。

さらに1マイクロメーターの
1000分の1が1ピコメータとなります。

さらに1ピコメーターの
1000分の1が1ナノメータとなります。

エクソソームの効果

この小さいエクソソーム構造物の中に
様々なものが含まれています。

また含まれる物質によって
生体で様々な効果をはっきするのです。

例えば
私たちの肌を潤したり
別の細胞に働きかけたり
さらに血管を増やしたりなど
いろんな役割があるのです。

最近ではこのエクソソームを利用して
がんの抗がん剤治療や
薬剤また核酸医療などにも
応用しようとされています。

特にがん細胞に関して
エクソソームの研究が大きく進展しています。

エクソソームとがんとの関係

最初にエクソソームとがんと聞くと
エクソソーム化粧品が
がんを引き起こすと
心配する方がいるかもしれませんが
その心配はありません。

がん細胞も細胞の一種なので
もちろんエクソソームを分泌します。
がん細胞は通常の細胞よりも活発に
エクソソームを分泌しています。

悪性度の高いがんでは
がんの転移する先の組織にエクソソームを
分泌して、到達させるのです。

つまり、
エクソソームを利用して
がんの転移先に足場を作ることが
わかってきました。

また
がんエクソソームの中には
がん特有のタンパク質や核酸などが
含まれているため
これらががん診断のためのマーカーになる
可能性も出てきました。

エクソソームの採り方

がんの診断のために
エクソソームを解析しようとすると
まずエクソソームをとってこないといけません。

最もよく使われる方法として
体の全身をめぐっている
「血液」をサンプルとして回収する方法です。

血液を超遠心機と呼ばれる
高速で回転する機械を利用して
エクソソームを分離します。

しかし
かなりこの方法では荒い方法となるため
最近ではもっと簡便で
精度の高い方法が日々開発されています。

私たちは主にカラム
(細かい膜のついたチューブ)と
遠心機を利用してエクソソームを単離しています。

この方法であれば
おおよそ200から600ナノメータ
の大きさのエクソソームを含む分画を
単離することができます。

エクソソームとがんのまとめ

以上エクソソームとガンとの関係を3つにまとめました。

  1. がん細胞はエクソソームを通常の細胞よりも多く分泌
  2. がん細胞はエクソソームを利用して転移
  3. がんエクソソームは腫瘍マーカーとして利用(将来)

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