この記事を書いた直後に
本庶祐先生のノーベル賞が決定しました。
以下、受賞前に書いた記事です。
本庶佑先生の進めてきた
チェックポイント阻害剤が
臨床で使われ始めて
5年近くが経過しました。
ガンの種類にもよりますが
おおよそ
チェックポイント阻害剤は
20-30%のガンの方に対して
ガンの縮小や
ガンの消失などの効果が認められます。
さらに
癌免疫療法は進化します。
今月の
最新の論文では
がん患者さん体内でのガンの不思議な現象に
着目しています。
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ガン細胞がリンパ球から逃げる2つの知恵
がん患者の体内では、
免疫系がうまく働いていません。
そのため、
ガンの増殖・転移を容易に許してしまっています。
ガン細胞が
生き延びるためには
どうしたらいいか?
ガンをたたくことばかりを
考えてしまいますが、
ガン細胞の視点から
みると
意外と治療にも結び付くメカニズムが隠れています。
言い換えれば
ガン細胞の悪知恵が見えてきます。
大きく2つの知恵をガン細胞は使っています。
ガン細胞は
ガン細胞自体に攻撃を仕掛ける
リンパ球を減らせばよい。
または
リンパ球に見つからなければいいわけです。
実際に
グリア芽細胞腫(グリオーマ)では
リンパ球の数自体が減少してしまうために
ますます
免疫系が働けないという悪循環になっています。
リンパ球減少症です。
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リンパ球が体内を循環できない
グリオーマや
他のガンで脳内に播種した場合には
ガンは
特別な負の指令がだして
Tリンパ球を骨髄に閉じ込めているのです。
だから血液中にリンパ球が少なくなっています。
Nature Medicine 2018
DOI: 10.1038/s41591-018-0135-2
これまで
抗ガン剤治療によって
「リンパ球数が減少する」と
私は思っていました。
みんなそう思っていました。
しかし
もう一歩踏み込むと
ガン細胞が
Tリンパ球の移動を操って
血液中に
出てこれないようにしていたのです。
2つの知恵の1つを実際に使っているのです。
リンパ球が血中から
少なくなれば
ガン細胞にとっては
ドンドンと増殖できます。
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ガンはなぜ増える?
もう一方のガンの知恵は
すでに臨床応用されています。
チェックポイント阻害剤です。
ガンは
ある分子(PD1/PD-L1分子)を発現して
正常な免疫細胞から
見つからないように隠れ蓑をかぶっています。
そのため、
このPD1/PD-L1分子に対する抗体を
つかうと
隠れ蓑がはがされて
免疫細胞がガン細胞を見つけることができます。
この分子機構や
ガン免疫治療に活かしてきた人が
当時、京都大学の
本庶佑先生のグループです。
チェックポイント阻害剤の
評価も定まってきた感じです。
ノーベル賞を受賞しても不思議はありません。
本庶佑先生を含めて
ガン免疫療法の発展は
ここ数年で一気に加速しています。
光免疫療法も
スバラシイ技術ですが、
まだまだ
実績が必要で
もっと応用できるガンを広げる努力が必要です。
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まとめ
私は砂糖やトレハロースを
ガン細胞与えて
細胞の増殖やエネルギー効率を調べています。
トレハロースの神経細胞への
効果を調べているうちに
あることに気が付いたからです。
あることとは
トレハロースが
ガン細胞の増殖を
緩やかにおさえていたのです。
逆に
砂糖(シュクロース)やグルコースは
ガン細胞の大好物で
グングンと増殖が促進します。
日常から
精製糖は摂らないようにすることが
ガンの予防にもつながります。
もちろん
認知症の予防にもなります。
精製糖とは
果糖もはいります。
楽ちんに摂取できる飲み物は
たとえ
100%果物ジュースであっても
摂らない方がいいでしょう。
果物自体で取るなら
良いかと思います。
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今日も最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
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(^-^)
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