米国国立がん研究所(NCI)の
小林久隆主任研究員らの研究グループが、
光免疫療法のための
新たな発光装置を開発しました。
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光免疫療法のポイント
光免疫療法では
まず
抗体・光増感剤結合体を身体に静注します。
そして
近赤外線を照射することで
ガン特異的細胞死を
誘導することができます。
これまで
がん治療として
「きる」
「うつ」
「あびる」しか選択肢がなかったのですが、
ここ10年で
光免疫療法を含めた
免疫療法が驚くほど進歩しています。
ひと昔前までは
免疫療法は「怪しい」という印象でしたが
いまは
シッカリとした証拠と
最新技術をもとにしており
これからのがん治療の
第一選択肢は
ガン免疫療法なると思っています。
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光免疫療法の欠点克服のために
しかし
まだまだ光免疫療法は
発展途上の技術です。
限界や問題点があります。
欠点の一つが
近赤外線の光の侵入深さに
治療効果が制限されてしまうことです。
そのため、
深部組織にあるガン細胞を
たたくことができません。
そこで
解決方法として
今回
光照射装置を改良したというわけです。
以前から
この取り組みは続けられています。
光を深くまで充てるために工夫をする
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新たな光照射装置は
移植可能で
無線パワーで、
発光ダイオード(LED)搭載です。
なんかすごそう!
(^-^)
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新たな光照射機器の結果
この移植可能な
LEDシステムの詳細は
さっぱりわかりませんでした。
2つのLED光源と
外部コイルと
受信コイルが入った
LEDカプセルらしいです。
(-_-)???
実物です。
黒いバーは5mmです。
なので
全体で1センチ程度の大きさでしょうか。
真ん中が
LEDライトを消したとき。
一番右が
LEDライトをオンしたときです。
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培養細胞を用いた実験では
これまで同様に
腫瘍細胞を減らすことができました。
また
腫瘍を移植したマウスでも試しました。
(EGFRもしくは
HER2を発現するガン細胞を移植したマウスを使用。)
腫瘍増殖は
これまで同様の効果をしめしました。
上が光照射1日目
下が光照射2日目です。
2日目ですでに
きれいに
ガン細胞が消えています。
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結論として
今回開発された
移植可能な無線LEDシステムは、
マウス実験において
予想通り
ガンの増殖を抑制することができました。
今後
さらに
照射機器が
改良されるのでしょう。
図を含めて
引用した論文は以下です。
Oncotarget. 2018;9(28):20048-20057.
doi: 10.18632/oncotarget.25068.
Implantable wireless powered light emitting diode (LED)
for near-infrared photoimmunotherapy:
device development and experimental assessment
in vitro and in vivo.
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今日も最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
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