光免疫療法で
どうしてガン細胞が死滅するのか?
最新の光免疫療法に関する研究は
北海道大学からの報告です。
Cancer Science 2018
Changes in plasma membrane damage
inducing cell death after treatment
with near‐infrared photoimmunotherapy.
Kohei Nakajima Hideo Takakura Yoichi Shimizu Mikako Ogawa
この研究では、
様々なサイズのイオンや分子を用いて
ガン細胞膜の透過性の変化を調べています。
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どうして 赤外線を照射するとガン細胞が死滅するの?
近赤外線照射した直後に
細胞の膜に小さな穴があきます。
そこから細胞内に
外の液体が流入します。
小さな変化ですが、
ガン細胞内の
浸透圧やpH、
成分濃度など
あらゆる細胞内環境が変化し始めます。
最終的には、
といっても
数分以内に
ガン細胞は
決定的なダメージを受け、
死滅するのです。
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光免疫療法の1つ目の効果
この論文では
光免疫療法の
前半部分の「光」と
細胞障害のメカニズムに焦点をあてて
研究成果を報告しています。
実は
光免疫療法は
2つの効果でガン細胞の縮小、消滅などを
引き起こしています。
上述したように
光自体が
今回報告されたようにガン細胞の膜に穴をあけ
ガン細胞にダメージを与えます。
これが1つ目の効果です。
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光免疫療法の2つ目の効果
一方、
光免疫療法の後半部分は
「免疫」系が関与します。
実は
免疫系には
もっと複雑な仕組みがあります。
少なくとも
免疫系に関与する体内の細胞は
複数の種類推測されます。
破壊されたガン細胞の断片を認識する細胞。
その断片を
免疫系に伝える細胞。
また
免疫系の活性化に関与する細胞、
その後の
免疫系の記憶に関与する細胞
最後は
免疫系の収束に関与する細胞などです。
これらの一連の過程が
スムーズに進むことで
はじめて
光免疫療法が効果を発揮するのです。
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光免疫療法で私たちができること
私たちの脳や頭で
これらの複雑な過程を
意識することはありません。
血圧や呼吸などは
自律神経系が司っています。
この自律神経系と同じように
免疫系も
無意識に
複雑な過程を遂行してくれています。
つまり
私たちができることは
「身体への感謝」だけです。
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ありがとうございました。
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