シカゴで開催されている
2018 ASCO Annual Meeting で
光免疫療法の臨床試験フェーズ2の
最新結果が報告されました。
RM-1929 photo-immunotherapy
in patients with recurrent head and neck cancer:
Results of a multicenter phase 2a open-label clinical trial.
しかし
何のニュースにも
なっていません。
?
私は学会に参加していません。
報道もされていないので
その後の情報を待っていたのですが、
なにもありません。
抄録の内容から
光免疫療法の最新情報を
フォローします。
発表内容
筆頭演者は
MD アンダーソンがんセンターの耳鼻科医でした。
結果として
光免疫療法治療後
一部、局所の痛み、
腫瘍からの出血、
腫れが報告されましたが
基本的に
大きな副作用はありませんでした。
30人の患者さんの内
28人のデータを使用しています。
光免疫療法の効果が
あったと思われる確率は28%。
具体的には
28人中8人に
光免疫療法の効果が認められました。
完全にガンが消えた人が
4人いたそうです。
Objective response rate was 28% (8/28),
complete response was 14% (4/28).
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日本における光免疫療法の現状
2018年3月から
日本でも光免疫療法の
治験が開始しました。
アスピリアンの
チーフ・メディカル・オフィサー
メリル・ビール博士は、
次のようにコメントしています。
一次化学療法、
二次化学療法を試みても効果が現れなかった
局所再発性頭頸部扁平上皮がん患者に対する
First-in-class のターゲット治療法として、
FDA が「RM-1929」をファストトラック指定としたことを
とても嬉しく思います。
ファストトラック指定は、
大きなアンメット・メディカル・ニーズに対処する
「RM-1929」の潜在的な可能性を認めたものと言えます。
第 II 相臨床試験の中間結果は、
現在承認されている標準治療の過去の臨床試験データと比較して、
臨床的意義のある評価項目である全奏効率、
無増悪生存率、全生存率において効果があることを示しています。
また、
頭頸部は QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を
維持するには重要なエリアですが、
これらのデータは、「RM-1929」が
頭頸部にある正常な細胞を保全しつつ、
腫瘍を治療する潜在力を秘めていることを裏付けるものでもあり、
私たちはピボタル試験の開始に向けて取り組んでいきます。
アスピリアンセラピューティクスの
発表した日本語版をそのまま転記しました。
要するに
言いたいことを3つにまとめます。
1
光免疫療法の対象は
従来の治療法では
効果のなかった人たちである。
2
光免疫療法の効果は
頭頸部ガンに関して
特異度、安全性ともに高い。
3
光免疫療法の臨床試験の
結果次第ですが、
早急に光免疫療法を臨床で使えるように
国が精いっぱい支援する。
ということです。
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将来のがん治療法の選択順序
今回の
アメリカの臨床試験経過報告では
28%の人で光免疫療法の
効果が現れました。
これは
すごいことだと思います。
従来の治療法では
効果がなかったわけですから。
今後、
ガンの治療法は
免疫力の保たれている
初期に
光免疫療法を開始する。
その後
経過が見ながら
従来の
きる
うつ、
あびるを
選択するようになると思います。
費用の面でも
一度、
光感受体を静注し
近赤外線を照射するだけですから
経済的です。
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がん治療の選択は
個人個人の状況で
変わってきます。
納得できる最善の治療を
選ぶためにも
日々進歩するガン免疫療法は
外せません。
これまで
怪しいと思われていた
ガン免疫療法の
時代は終わりました。
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今日も最後まで読んで頂き
ありがとうございました。
みそしる一押しお願いします。
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